こんにちは。畳縁クラフト協会です。
「針も糸も使わずに作れる」――それが、私たちの畳縁クラフトの大きな特徴です。
実は私自身、以前はまったくミシンを使う気のない人間でした。
家庭科の授業以来、裁縫にはほとんど触れてこなかった私が、今こうして手仕事をお届けしているのは、少し不思議なことかもしれません。
でも、やってみようという興味と意思があれば…意外とできるものなんです。
最初から完璧を目指すのではなく、「まずは作ってみる」「楽しんでみる」。
その気持ちが、何よりも大切だと感じるようになりました。
縫わないのは、ハードルを下げるため。
今の若い世代、特に40代以下の方々にとって、裁縫は決して身近なものとは言えません。
けれども、「何か自分の手で作ってみたい」という気持ちは、誰の中にもきっとあるはずです。
畳縁クラフトは、そんな方のために、
“縫わずに作れる”という工夫を随所に取り入れています。
イベントなどで、参加者の皆さんが楽しそうに制作に取り組んでくださる姿を見るたび、
この活動を始めて本当に良かったなと感じます。
実は、今では私もミシンをよく使うようになりました。
その中で気づいたことがあります。
それは、ミシンでは技術的に難しい、あるいは不可能な構造も、
「縫わない」という選択によって可能になることがあるということです。
(もちろん、逆のケースもありますが。)
この発見は、私にとって大きな気づきでした。
最初の一歩は、自信がなくても大丈夫。
用意された素材の中から好きな柄を選んで、手を動かして形にしていく。
完成品を手にした瞬間、自分でも驚くような達成感が訪れます。
大切なのは、「うまくできるか」ではなく、
「自分で作ってみた」という体験そのものです。
そして、「次はもっと上手に作ってみたい!」と思えるようになる。
「他の作品にも挑戦してみたい」とワクワクする気持ちが湧いてくる。
集中する時間、そこからの解放感、そして達成感――
それこそが、ハンドメイドの持つすばらしさではないかと思っています。
実際に、参加された方からはこんな感想も:
- 「手芸は苦手だったけど、これは本当に楽しかった!」
- 「普段は仕事ばかりだけど、久しぶりに無心になれた」
古き良きものに、今の風を添えて。
畳縁は、日本の伝統が息づく、美しい織物です。
この素晴らしい素材を、もっと自由に、もっと気軽に楽しんでもらいたい。
そんな想いから、私たちは畳縁クラフトを生み出しました。
ミシンがなくても大丈夫。
ハサミが苦手でも、裁縫が初めてでも大丈夫。
畳縁クラフトは、誰でも気軽に参加できる、ものづくりの入り口です。
次回は、体験に参加された方のエピソードもご紹介します。
どうぞお楽しみに!